2019年9月27日の井口島、沢港でのスケッチです。
内海造船所での進水式を見学した後、三原行の高速船まで時間があったので海岸に沿って造船所の塀の際まで歩きました。そして振り返った時のユニークな景色です。
左から造船所の塀、海に向かっておかれた舶用ウインチ、お地蔵さん、そしてフェリー。
塀とフェリーを除き、なんでこんな所にあるのかな? と疑問符が付くものばかり。
想像力を駆使して、それぞれに理由をつけてみました。
舶用ウインチ、これは以前海側に船着き場が有って、その積み荷を揚陸するために古い舶用のウインチを再利用した。
お地蔵さん、こちらはこの海で亡くなられた子供さんを供養するために誰かが建立された。
そんなところでしょうか。若し機会があれば何時か正してみたいと思います。
このスケッチ、実は2枚を合成しています。最初、フェリーは居なかったのです。後で入港してきたのでスケッチを追加し、最終的に合成して一枚にしました。
〇このフェリーは第7かんおん、三原市の弓場汽船が運営しているミニの両頭フェリーです。
30年ほど前に建造された船で、沢港から三原の須波港を20分程で結んでいます。
〇27日の朝、沢港の内海造船では、ハートランドフェリーのアマポーラ宗谷と言う総トン数4300トンの旅客フェリーが進水しました。名前の通り北海道の船です。
式直前の風景、沢山の人が進水を待っています。
進水の後、タグボートに引航されて艤装岸壁に向かいます。
瀬戸内海航路のフェリーを期待していたので正直な所少しがっかりしたのですが。船そのものもクルーズ色の少ないどちらかと言うとバリアフリーに重点を置かれているような仕様でした。丁度満潮の時刻、海に向かって傾斜している船台は進水式前、既に半分近く水に浸かっていました。そう言えば以前の進水式でも大体の場合が満潮だったような気がします。この方が容易に進水が出来るのかもしれません。海側が船尾になりますが、舵などは半ば進水状態ですね。
〇この船は、稚内から礼文島、利尻島を結んでいます。と言っても北海道のどの辺りになるのか分からなかったので地図を開いてみました。船名通り北海道最北端、宗谷岬の最寄りの町が稚内。そこから少し南西に浮かぶ2島を2時間ほどで連絡している事が分かりました。想像はしにくいですが冬場は流氷が流れ込んでくる、そんな過酷な航海だと思われます。
船首部のエッジに沿って、喫水線あたりから球状船首の下まで厚み5センチほどの鋭い鋼板が剥き出しで取り付けられています。これは砕氷のためだそうです。
おかげさまで北海道の地理を少し身近に勉強させてもらいました。
〇最後に、造船所内でドック入りしていたフェリー2隻を紹介しておきます。
九州商船のフェリー ”椿”
総トン数1600トン、2012年にこの造船所で建造されました。長崎港と五島列島の福江港間に就航しています。
もう一隻は、MARIX LINEの "QUEEN CORAL 8"