コロナ日記①

コロナ日記① 2020年4月20日(月)
東広島市在住者です。凡人目線の記録、感想を綴りました。


〇2月3日のクルーズ船横浜入港に端を発した新型コロナ禍、2月15日には大阪では複数のライブハウスでのクラスターが発生、中四国地方にもあちこちに、そのライブ参加者が居て感染者を出しました。でも当時は未だこの東広島市には無縁の世界と思われていました。
が、あれから2か月を経過した今、それがこの足元にまで忍び寄ってきていて、何ともおぞましい状況になっています。それでも3月の段階では、未だ自分は感染していないと言う立場での楽観的な立ち位置でした。マスクは感染者がするもの、我々はする必要がないとの思いで余り積極的にはマスク着用はしていませんでした。2月以来の僕の取った行動、そして考え方の変化を自分なりに追跡してみたいと思います。


〇今年2月1日、旧職場の新年会が西条の居酒屋で有りました。昔はオーデオ、今はスマホの開発技術者たちの集まりです。
OBと現役とが入り混じった飲み会、話題は当時中国で急速に拡大している新型コロナ禍についてでした。本来、国内の開発技術者たちはそのころ、生産工場のある中国で仕事をしている筈でした。それが、出張禁止令が出たために急遽新年会が企画されたわけです。
前述の通り2月初めごろは、この疫病は中国にしても又東京にしてもここでは全くの向う岸の火事だったわけです。クルーズ船については、3月初めに全乗員乗客が下船した段階で終わったはずでした。
この西条の居酒屋がその数か月後にコロナ禍で存続の危機にたたされる事になろうとは、一体誰が予想できたでしょう。
2月の終わりには、日帰りの道後温泉ツアーにも参加しました。若干のキャンセルはあったもののバス6台の大きなツアーで、行く先々では結構な人手が有り、道後温泉本館では行列が出来るほどの混雑振りでした。今言われている完璧な三密の状態の連続。そのころは未だ中四国地方では殆ど感染者が居なかったんです。


〇4月に入ると少し自分の中に変化が表れてきました。その少し前、PCR検査は3月6日から保険適用になったというニュースが有りました。
安く受診できるようになったのです。普通で考えると、どっとばかりPCR検査数がふえるもの、と思っていましたが、でも実際には全く増えませんでした。医療体制のややこしさや検査能力の点で問題があり、電話での問い合わせの段階で殆どが検査を拒絶されていると言うショッキングな事実が分かりました。即ち潜在的な感染者が市中にかなり居るかも知れないと言う可能性に気づいたのです。それに輪をかけるように3月後半ともなると感染者数の中で感染源の分からない人の割合が増えていきました。


〇4月3日、18切符を使って岩国の錦帯橋の花見に出かけました。元々、8日にはそれを使って大阪に行く予定でしたが、流石にそれはリスクが高すぎる、凡人にもわかることで中止となりました。
さて4月3日、JR山陽本線は結構な混雑、錦帯橋もかなりの人出で満開の桜を楽しんでおられました。殆どの人はマスクをしています。外国の旅行者はほぼ皆無と言った状態ですが。当時、風邪気味だった僕は列車内で咳、くしゃみが出るのを必死で我慢です。ほぼ満員の社内、シーンと静まり返っていました。あの環境で咳でもしようものなら周りからどんな視線が返ってくるか、考えただけでもおぞましい状況でした。
でも当時、広島での感染者は未だ合計で11人、山口県で6人で、大阪などと較べるとほんの僅か、不要不急の外出を控えると言うムードは余り感じ無い時期だったようです。


〇4月8日に、東広島市、それも僕の住んでいる隣の団地で一人、そして三次市福祉施設でも一人の感染者が確認されました。その3日後三次市では、同施設内でクラスターが発生し、はっきりと新しい段階に入ったことを認識したのです。尚、これらの感染源は何れも先月後半、大阪方面に行かれた方が発端となっているとの情報もありました。残念ながら中四国での多くの感染源が関西であるとの情報も。

結局、18切符は初めて未消化で終わりました。


〇その後、広島市内の施設でもクラスターが発生し、広島県では100名を超えましたが、16日以降、日毎の増加数は5人前後で推移しており、希望を込めて少し落ち着いてきたのかなあ、と感じています。現時点で感染者130名、死者1名となっています。
今、心がけている事。3密回避。手洗い、そして、今日から励行しようとしているのは、スーパー等に入る時の手の消毒です。理由は皆さんご存知の通りです。店内で商品を触った時に、若し自分が感染していたら、その商品を介して他人に感染の機会を広げてしまう事になるからです。
従来は、自分は感染者ではない、との発想で行動していました。今後は、自分が感染者になっているかも知れない、との前提を行動指針に追加しようと思っています。


〇報道の問題ですが、そんな訳で、家にいる時間が長くなりコロナに関連するテレビの視聴時間も長くなっています。ところで、そのテレビですが、殆どの時間、特に早朝から午後2時までは、土曜日を除き全て東京を中心としたニュース、ワイドショーが占めています。NHKを含め一番知りたい広島や西日本のニュースは僅かの時間帯、ローカルニュース枠しかありません。10時台に唯一、広島の情報番組がある丈です。関西の状況は少し異なると思われますが。でもこれって少しおかしいと思いませんか?
テレビのキー局システムの弊害を感じています。コロナが最も深刻なのは東京でしょう。でも、かと言ってほとんどの放送枠を東京のローカルニュースで占めているのはおかしいのではないでしょうか。即ち、東京イコール日本と言う歪んだ報道がなされていると言うことです。住民がコロナ関連ニュースで先ず知りたいのは地元の情報、そして中四国、西日本の情報と続きます。
キー局に甘えてしまい自助努力をしない広島のテレビ局にも大きな責任があることも事実ですが。